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チベット死者の書

 

30年くらい前に見たドキュメンター『チベット死者の書』をあらためて見る機会があった。私は、随分と感化され本まで買って読んだものだ。

 

全てを忘れてしまったわけではないが、人間は自分の好きなところだけを覚えている。私はその映像の美しさと、危うく獣に生まれ変わりそうになるシーンに恐怖したのを強く覚えている。

 

この年齢になり、もっと静かにそして本質を知ることができたように思う。

 

本質とは

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”この世は、存在世界のバルド。生命の本質は心であり、その本体は純粋な光なのだ。

それが、それぞれの生き物の中で活動している状態をこの世と呼ぶ。”

 

 

死のバルド

心の本体のバルド

再生のバルド

と3つのバルドを通過して、私たちはまた人間に生まれ出る。

 

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それでは、死のバルドを素直に受け入れたものはそのまま涅槃に入るのだろうか。

 

以前見た、坂東玉三郎さんのインタビューの中で彼は、「今度生まれ変わったら何に成りたいですか。」と質問された。インタビュアーは、玉三郎さんから「今度、生まれ変わる時もまた歌舞伎俳優になりたい。」という答えを期待したかもしれない。

 

しかしながら、玉三郎さんは、『もう、何にも生まれ変わりたくない。』とおっしゃっり、首を世横に振った。人生を100%生きることができている人/できた人は、この世に一体何%いるであろうか。彼は、この稀なる人である。

こうゆう人が、何かの菩薩様になるのであろうか。

 

 

 

 

アート:I Am Listening  8/29/2002 , 14x11 inches, Color pencil on paper